ボランティアの声
「森尾リポート」
森尾佐知子さん(看護師):2011年11月~12月
①
はじめまして、ボランティアの森尾です。
ケニアに来て、あっという間に3週間が経ちました。
孤児院やスラムなどを見学した後、現在クリニックで現地スタッフと一緒に働かせていただいてます。
ケニアにはたくさんのNGOが関わっていると聞きましたが、
活動を間近で見ながら、チャイドクのシステムでたくさんのケニア人がお互いにサポートしあう場があることに魅力を感じました。
ケニア人スタッフ達も、ケニアで支援を必要とする人達に目をむけ、日本の支援者の方々にチャイルドの状況を伝えていくことに喜びを感じています。
彼らの活動を見ながら、色々と考えさせられることがたくさんあります。
もうすぐ1ヶ月が経とうとしていますが、これから、ケニアのことや活動のことなど伝えていけたらと思います。
短い間ですが、よろしくおねがいします。
②
今日は、sickle cell disease「鎌状赤血球貧血症」を治療している14歳の少女ジェーンちゃんに会いました。
クリニックには、毎日たくさんの子どもたちが受診に来ていて、日本ではあまりいない、珍しい病気をもった子ども達にもたくさん出会います。
鎌状赤血球症とは、遺伝性の貧血病で赤血球の形状が鎌状になり酸素を運ぶ機能が低下しておこる貧血症です。
マラリアの多い、アフリカ地域に住む人に多くみられるそうです。
彼女はお母さんと一緒に、受診に来ていました。
初めて彼女に会ったとき、私は彼女の細い体と黄疸がかった大きな目に吸い込まれました。
私が日本から来ていることを伝えると
「いつも日本の方に支援していただいて感謝しています。オカダさん、ノグチサン、、、たくさんのサポーターの方々の おかげで、こうやって治療を続けることが出来ています。学校に行くことが楽しいです、そして、日本の方にお手紙を書いたり頂いたりしながら日本のことを知 ることが出来て嬉しいです」と笑顔で話してくれました。
クリニックでチャイルドやその家族と出会い、様々な病気をもった子ども達が、治療を受けながら元気に生活していけるようサポートできることがチャイドクの素敵なところだと改めて感じさせられた一日でした。
③
今回、ケニアで一番大きいキベラスラムの中にある助産院に行って来ました。
助産院の中には、出産前後のお母さん達がたくさんいました。
一部屋に3ベッド程の小さな部屋の中で、一人は分娩中、一人は陣痛と戦い中、一人は出産にむけて 待機中と日本の病室では見ないような光景を目にしました。
実際に赤ちゃんが生まれてくる瞬間はあっという間で、初めて出産を見た時は本当に感動しました。
また、ケニアには男性看護師も多く、訪れた助産院でも数人の男性看護師が助産師のように働いていたことにも驚きました。
助産院の中には手術室や薬の倉庫、霊安室などもあり日本のように十分な医療施設や物品はありません。
そんな中でも、スタッフ達が励ましながら出産にむかう姿はかっこよかったです。
また、赤ちゃんを生んだ後にお母さんが涙しながら「神様ありがとう」と祈る瞬間。
どこにいても、喜びは一緒だなーっと感じました。
ケニアのお母さん達、とってもたくましいです。